世代間交流施設整備へ/市21年度予算
旧城辺庁舎跡地に/工事費3億2000万円計上
2018年ごろから構想のあった旧城辺町役場跡地への城辺地区世代間交流施設整備について、市は新年度から着手する方針だ。児童館、多世代交流、子育て支援の機能を併せ持つ複合施設で、工事費用約3億2000万円を新年度予算に計上する。可決すれば工事に着手する。施設の供用開始は22年度を予定している。市では「多世代にわたり交流ができる新たな拠点となれば」と期待を寄せている。
旧城辺町役場跡地は国道390号沿いにあり、城辺小学校の敷地に隣接した場所。市都市計画マスタープランでは地域拠点ゾーンとして位置付けられている。新たに建設する施設は敷地面積約2500平方㍍、延べ床面積が547平方㍍で鉄筋コンクリート1階建て。地区の幅広い年齢層が利用することを考えたバリアフリーの建物となる。
20年度で基本建築設計および実施設計は完了しており、21年度で建設工事を行い、22年度に供用開始を見込んでいる。
施設の目指す方向性として▽遊びや体験などを通して子どもの成長を育む「児童館」▽地域の幅広い年齢層が気軽に集い交流ができる「交流施設」▽地域と共に子育ての不安や悩みなどを支える「子育て支援」-を三つの柱に据え、変化するニーズに柔軟に対応し、段階的に発展できる地域拠点施設を目指す。
施設内は児童館エリアと交流施設エリアに区分する。児童館エリアには多様な年齢の子どもたちが安心・安全に遊ぶことができる遊戯室や読み聞かせなどを行う図書室、相談室などを設置する。交流施設エリアにはいきいき百歳体操やデイケアなどに活用できる多目的ホール、会議室、キッチン付き交流スペースを設ける。
また、子育て支援として乳幼児が遊ぶことができ親子で楽しむ空間や、親同士が交流できるような子育て支援室、新生児の沐浴(もくよく)などが行える沐浴・調乳室なども設置される。このほか、敷地内には駐車場や駐輪場、芝生の広場(プレイパーク)を整備する。
市では「児童館の機能に加え、子育て支援機能、多世代が集い交流できる機能を持ち、変化するニーズに柔軟に対応できる交流・活動拠点を目指す」と説明している。