市夜間診療所を譲渡へ/宮古病院「発熱外来」で使用
県「感染防止策につながる」
県立宮古病院(本永英治院長)に併設されている宮古島市の休日夜間救急診療所について、宮古病院は24日までに市に対して譲渡を求める要望書を提出。25日に行われた同診療所の運営委員会で委員がその内容を確認したことを受け今後、市では譲渡に向けた作業を進めていくとしている。
現在、同診療所は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、同病院が市から無償貸与を受けて発熱特殊外来(帰国者・接触者外来)として使用している。
それに伴い、同診療所は休止となっており、25日に行われた運営委では無償貸与による使用期間をさらに延長して来年3月31日までとすることも確認されている。
譲渡の関する要望書では、同診療所を発熱特殊外来として現在使用していることで、一般の救急患者と接触することなく発熱患者の診療ができる状況が確実に感染防止につながっていることを強調。
その上で、「コロナが終息しても観光客の受け入れが再開した場合には、国内外からの新興感染症が疑われる患者の診療には引き続き発熱特殊外来として使用する必要がある」と、理解を求めている
要望書によると、昨年開催された県立病院長会議においても宮古病院側からの譲渡要望については承認されているほか、同診療所の廃止について県保健医療部としても、異論がないことを確認しているという。
市の垣花和彦生活環境部は「宮古病院側からも正式に文書も届き、運営委でも確認されたので今後は庁内で(譲渡に)向けた流れになっていくと思う。各種医療関係の手続きもあるので、スケジュールを組み立てていくことになる」と話した。
また、休日夜間救急診療所としての機能については「その機能はなくなるが、緊急外来については宮古病院側で十分対応できるとしており、さらに民間病院の協力も得ながら対応していくことになる」と説明した。