家賃助成 幅広い業種へ/市コロナ対策
経営悪化、平等性考慮/1店舗上限20万円を想定
新型コロナウイルス感染症に係る市独自の事業者家賃支援助成金事業の骨格が分かった。現時点の支給条件として、県や市の時短営業協力金を受給していない事業者を対象とする方向で調整が進められている。支給対象は1店舗当たりを想定し、支給額の上限は20万円に設定する方針だ。事業費2億円を盛り込んだ2020年度一般会計補正予算案は2日開会の市議会3月定例会に提出される。
この事業は座喜味一幸市長の肝いり政策で、新型コロナで経営が悪化した事業者を幅広く支援することが狙いだ。飲食店や接待を伴う遊興施設等を運営する事業者には、県の時短営業要請に応じれば協力金が支払われるが、これに該当しない事業者への支援がない点に着目し、市独自の経済対策として事業化した。
時短協力金は、県が要請したすべての期間において時短営業に応じた場合、県分の192万円に市の20万円を加えた計212万円が支給される仕組みだ。
こういった助成制度の枠組みや支援の平等性の観点を踏まえ、現時点では県や市の時短営業協力金を受給していない事業者を支援する方向で進めている。
ただ、県の時短営業協力金の支給カテゴリーは3段階に分かれており、これらすべての期間で時短に応じて満額の協力金を得る事業者を助成の枠組みから外すのか、一部期間のみ協力した事業者の支援をどうするのかという点についての方向性は定まっていない。
家賃助成の対象となる事業者への助成額は1店舗ごとに20万円を上限とし、補助対象期間は3カ月を想定している。例えば家賃5万円を払っている事業者には3カ月分に当たる15万円を支給。家賃7万円の場合は上限の20万円まで出す。
市は、これらの支給条件を柱に実施要項を具体的に煮詰めていく。市議会3月定例会での可決を得た上で事業を実行に移す。