農林漁業賞に土地改良区/保良自治会は「ふるさと百選」
農業、農村の発展に貢献/県表彰・認定
2020年度県農林漁業賞表彰式と、「沖縄、ふるさと百選」認定証の交付式が3日午後、県宮古合同庁舎で行われた。県宮古農林水産振興センターの崎原盛光所長が県農林漁業賞の宮古土地改良区(代表者・下地敏彦)を表彰し、ふるさと百選に認定された保良自治会(砂川春美会長)には認定証を交付。農業および農村地域の発展における両団体の貢献をたたえた。
県農林漁業賞は、農林漁業の経営改善、技術の近代化および協業化の推進等で成果を挙げ、他の模範となる実績を収めた農林漁業者や集団を表彰するもの。今年度は県内で9個人、4団体が受賞している。
宮古土地改良区は、土地改良事業で造成された土地改良施設の適切な維持管理および安定した水利用農業の促進で宮古地区の農業振興に貢献。宮古用水の保存や継承を目的とする住民参加型のイベント開催等の取り組みが模範的かつ優秀な組織として認定された。
一方、ふるさと百選は多面的機能を有する農山漁村の持つ魅力を広く県民に紹介することが狙い。保良自治会は人々の生活、地域の特色が反映されて調和が取れていると認められる集落部門で認定された。共進会や豊年祭の開催、伝統芸能の保存、継承などの自治会活動で高い評価を得た。
表彰状、認定証を手渡した崎原所長は両団体の栄誉をたたえた上で「今後もその豊富な経験を生かし、本県の農業、農村地域の振興に対し一層の力添えをお願いしたい」と期待した。
受賞者あいさつで、土地改良区の石嶺明男事務局長は「宮古の農業も多種多様な作物ができて農家の要望も増えている。そのようなところに水を届けることを使命に、今後も役職員一同頑張りたい」と話した。
また、保良自治会の砂川会長は「応募したきっかけは地域が過疎化して高齢化しているので、どうにかしてこの地域をPRしたいという強い思いだった」と振り返り、「百選に認定されたことを魅力に、素晴らしい保良の歴史をつなぎ、古里の活性化につなげていきたい」と喜びを話した。