ワクチン第1便が宮古到着/新型コロナ
ファイザー社製975回分/医療従事者に先行接種へ
先行接種が行われる医療従事者への新型コロナウイルスのワクチンを積んだ第1便の航空機が5日午前、那覇空港から宮古空港に到着した。米製薬大手ファイザー社製。ワクチンは1箱に195瓶(975回分)入っており、県立宮古病院にすぐに配送され、超低温冷蔵庫に保管された。同病院では8日から約500人の職員(医療従事者)を対象に先行接種を行う予定だ。
午前10時20分ごろ、ワクチンを乗せた全日本空輸の旅客機が宮古空港に到着。ワクチンはドライアイスでマイナス80度に保たれた箱に梱包(こんぽう)されており、航空会社のスタッフによって丁寧に貨物室から搬出された。その後、ファイザー社の担当者の立ち会いで同病院に運ばれ、配送後は同社の担当者から説明を受けた。
届けられたのは注射針や希釈するための食塩水とワクチン。ワクチンは1箱で195瓶入っており、1瓶当たりで5~6回の接種が可能だが、同病院では5回分として計算し、975回の接種を見込んでいる。
同病院では8日から希望する職員約500人に接種を開始する予定。1瓶当たり5回分となっていることから5人1組で調整している。島内での分配については9日に宮古島徳州会病院、地区医師会と話し合いをして分配する。先行接種の医療従事者等に該当するのは多良間村含め約1600人。陽性者と接触する可能性がある市職員、救急隊員なども含まれる。
宮古病院の岸本信三副院長は「心待ちにしていた。宮古では多くの感染者が確認され、職員は昼夜問わず診療に当たってきた。ワクチンを接種し、免疫を付けて次に備えたい。2回目は3週間後の接種が必要となっており、それまでには今回と同量のワクチンが到着すると聞いている」と話した。
県内でのワクチン接種は、医療従者に続き、高齢者(65歳以上)への接種が4月から限定的に始まる見込みで、宮古圏域での高齢者は多良間村含め約1万4500人。ワクチン接種は任意で、費用は国の負担で行われる。