ワクチン先行接種始まる/宮古病院医療者500人対象
本永院長「特に痛みはない」/新型コロナ
宮古島市で初となる新型コロナウイルスワクチンの医療従事者への先行接種が8日、県立宮古病院で始まった。同病院では約450~500人の職員が対象で、今後3週間程度で希望する全職員に接種する計画だ。同病院以外で対象となる医療従事者についてはきょう9日にも宮古島徳州会病院、地区医師会と話し合いが行われ、分配量が決まるとみられる。
ワクチン接種に先立ち、問診が行われ、体温や現在の体調、アレルギーの有無などについて丁寧に聞き取りし、最後に希望するかの確認を経て、接種が行われた。接種後は副反応がないか経過観察のため、15分ほど待機した。この日は約3時間で40人の職員に実施した。
宮古病院では接種後の経過観察や副反応が出た場合なども考慮し、1日に接種する職員を絞って対応。希望する職員が受けるまで約3週間の日程を見込んでいる。
宮古圏域で先行接種の医療従事者等に該当するのは多良間村含め約1600人。陽性者と接触する可能性がある市職員、救急隊員なども含まれる。
最初に接種を受けた同病院の本永英治院長は「注射は特に痛くもなく、インフルエンザの予防接種と同じと感じる」と話した。
また、「今回のワクチン接種は新型コロナに対する人類の効果的な予防対策の一つで、それを受けたことは良かった」と話し、1月末ごろに島内で感染が拡大したこと踏まえて、「島内での拡大で大変な思いをした。私たちは感染した患者を直接診てきたが、自分たちが感染するリスクは高かった」と振り返った。接種を受け、職員がより安心して医療行為が行える状況になったとした上で、「自分を守るということは同時に家族、地域の高齢者、免疫の落ちた患者も守れる」と強調した。