城辺中、福嶺中が閉校/新設校の開校伴い
73年の歴史、城東中へ継承
城辺地区の4中学校が統合し、4月から新設校の城東中学校が開校することに伴って、城辺中学校と福嶺中学校の閉校式が7日、両校で行われた。学校や地域の関係者が見守る中、73年間の歴史に幕を下ろした。両校の輝かしい歴史が城東中へと受け継がれることに期待を寄せた。
■城辺中
城辺中学校の閉校式は同校体育館で行われた。会場には同校の生徒や教諭、関係者らが詰め掛け、4100人を超える卒業生を輩出した同校の功績をたたえた。
式辞で座喜味一幸市長は「73年余の歴史に幕を下ろすが、巣立った卒業生たちの活躍は今でも胸に残る。4学区の子供たちが城東中で、各学校の出身者としての誇りを持って、充実した学校生活を送ることを期待している」と述べた。
告示で大城裕子教育長は「閉校は在校生、卒業生、地域の人たちにとって寂しさはあると思う。これからも新設校で学ぶ生徒たちを地域全体で見守り育ててほしい」と呼び掛けた。
西里純二校長は「4月から城東中学校で学ぶ生徒たちが地域の思いや願いと、新たな団結の下で主体性と豊かな品性を身に付け、未来を切り開いていく力を備えることを願っている」とあいさつした。
生徒を代表して長濱瑠璃さんが「この学校で幸せな3年間を過ごせたことを誇りに思う。見守ってくれたすべての人に感謝の気持ちを伝えたい。この学校で学んだことを胸に新しい未来への一歩を踏み出したい」と感謝と意気込みを示した。
最後は西里校長が大城教育長に校旗を返納し、73年間の歴史を終えた。
■福嶺中
福嶺中学校の閉校式は同校食堂で行われた。校区内の自治会代表らが参加して同校の功績を振り返りながら、閉校を惜しんだ。
同校は1948年に創立され、これまでに3200人余の卒業生を輩出。生徒数の減少により、2016年からは休校していた。
式辞で座喜味一幸市長は「福嶺中を巣立った卒業生の活躍は今でも胸に焼き付いている。福嶺学区および城辺地区の発展のためにも新設される城東中への支援をお願いしたい」と述べた。
告示で大城裕子教育長は「これまで築いた輝かしい歴史と伝統は福嶺中の校名と共に人々の心に永遠に刻み込まれ、城東中へ引き継がれる」と語った。
元PTA会長の松川勝光さんは「学びやはなくなるが伝統と歴史は絶えることはない。いつの日かまた福嶺の地に生徒の声が響き渡るよう活性化を目指し、未来へ歩もう」と呼び掛けた。
保良自治会の砂川春美会長は「卒業生でもあり、PTA会長も務めたので寂しい思いでいっぱい。先生と生徒が家族のような関わりだった」と涙をぬぐった。
同校は休校中のため、生徒代表のあいさつはなし。校旗の返納は市教育委員会学校教育課の垣花秀明課長が行った。