キビ収穫補助、4年継続へ
1㌧500円の単独事業/議会予算委 市が方向性示す
市が、サトウキビの収穫1㌧当たりに500円を出す補助事業を4年間継続する方針だ。9日に市役所で開かれた市議会予算決算委員会の質疑で、当局が座喜味一幸市長の任期中は続ける方向性を打ち出した。同事業には新年度予算案に1億5300万円が計上されている。仮に4年間同額を予算化した場合、6億1200万円が投じられる。
収穫補助は、座喜味市長の公約を反映している。機械を使用する夏植え促進事業にも700万円を充てるなど、基幹作物への手厚い予算配分が見て取れる。
市議会予算決算委員会では、濱元雅浩委員が補助金の支給を終える時期などを聞いた。これに松原清光農林水産部長が答弁し、「市長の公約であり、市長の1期の期間は支援し、4年程度を目標として取り組んでいきたい」と述べた。
妥当性を問う濱元委員の再質問には「生産振興を図る中で、生産量を最低30万㌧に持っていきたい。その中で、今年度は土作りを支援してきた。夏植え支援という形で農薬の補助も実施した。新年度はさらに夏植えを補助して促進する」と関連事業を列挙した。その上で「(収量が優位な)夏植えを50%に持っていくことで目標達成できる。4年ぐらいで持っていければと考えている」と話した。
ただ、これらサトウキビ生産振興に係る市の単独事業の実施について、一部では疑問の声もあった。砂川辰夫委員は「いろいろな作物や品目がある。そういう中ではバランス良く補助金はやるべきではないか。植え付けから除草剤、収穫に至るまですべてにおいて手厚い助成金がある。また新規で付けるとはどういう付け方なのか」と問うた。
市は基幹作物の生産振興を訴えたが、委員の理解は深まらなかった。これらの事業は座喜味市長の看板政策であり、今後の一般質問等でも議論になりそうだ。