「博愛の心」受け継ぐ/上野小創立記念し式典
130周年で決意新たに
上野小学校の創立130周年記念式典(主催・同記念事業期成会)が13日、同校体育館で行われ、参加した関係者は、これまでに卒業した9724人がしっかりと「博愛の心」を受け継ぎ、刻んできた歴史を振り返りながら、同校のこれからの発展と未来を担う子供たちのさらなる活躍に期待を寄せた。
今回の式典は、新型コロナウイルス感染防止対策の観点から、出席者の検温やマスク着用の徹底のほか、参加者間のソーシャルディスタンスを確保しながら開催された。
式辞で、同期成会の野原勝也会長は「こうして盛大に式典が開催されることに感激している。これからも本校が地域の人たちの、学校を愛する心に包まれるとともに、児童たちが『博愛の心』を受け継ぎ、心豊かでたくましく、充実した学校生活を過ごしながら夢を追い続け、健やかに成長することを願っている」と述べた。
同校の下地操校長は「学校創立当初から先人たちの学校教育に対する熱意が、激動の時代の中においても困難を乗り越えるエネルギーになり、本校の輝かしい歴史と伝統が築き上げられた。私たちはその重みを教育の糧とし『博愛の心』を育む活動を推進していきたい」と式辞を述べた。
祝辞で座喜味一幸市長は「同校の校訓『博愛の心』は、1873年に沖合で座礁したドイツの商船『ロベルトソン号』の乗組員を救助したことに由来する。こうした勇気ある行動を末永く語り継ぐことで、これからも同校が平和を創造する人材を育成する場としてますます発展することを願っている」と述べた。
そのほか、市教育委員会の大城裕子教育長、県教育庁宮古教育事務所の下地善信所長もあいさつし、同校の輝かしい歴史とこれからの飛躍に期待した。
そのほか、「喜びの言葉」では児童を代表して渡真利鈴華さん(6年)から「過去には校舎や体育館を戦争のために使われて、学習できなかったつらく厳しい時代があったことを戦跡巡りで学んだ。その時代を経て先輩たちが学校の素晴らしい歴史を築いてくれた。私たちも自分の夢や目標に向かって精いっぱい頑張ることを約束する。そして、『博愛の心』を大切にさらにすてきな学校になることを願っている」との言葉が寄せられた。
式典では、歴代校長や高額寄付者、物品寄贈者に対する感謝状の贈呈も行われた。