市長給料減額を否決/市議会総務財政委
野党の反対多数で/「就任前の出来事」理由に
開会中の市議会3月定例会は15日、常任委員会が開かれ、総務財政委員会(上地廣敏委員長)では市長の給料を減額する条例改正案の採決が行われ、野党の反対多数で否決した。野党は提案理由の行動に「就任前が含まれる」などと反対した。委員会の否決で、野党が多数を占める最終本会議でも否決される公算が高まった。
座喜味一幸市長は2月の臨時会にも提案したが否決された。今回は減額幅を25%から40%に拡大して再提案した。座喜味市長は新型コロナウイルスの感染が拡大していた選挙期間中に不適切な行為があったとして「市長として責任を果たすため」「経済的な影響を受け困窮する市民の声を耳にする」などとして再度、減額を申し出た。
委員会採決では野党の前里光健氏、新里匠氏が反対討論し、「選挙期間中は1月10日から17日。この期間は就任前の出来事。法的根拠もなく、全国的にもこのような条例はない」「困窮する市民の声を耳にしたら、ずっと減額するのか。市長のパフォーマンス」などと反対した。
与党の島尻誠氏と下地茜氏は「コロナ禍でもろもろの思いの中での提案。市民を引っ張っていく立場。市民の心に触れるもの」「市民に寄り添った政治をしたいという思いからの提案だ」などと賛成した。
挙手による採決が行われ、賛成2、反対5で否決された。
委員会では市再生可能エネルギー運営事業特別会計予算のほか、新年度から運用が始まる市総合型防災情報システムの設置条例、市職員等の旅費に関する条例の一部改正、市勤労者体育センター条例の廃止、市スポーツ観光交流拠点施設設置および管理に関する条例の一部改正、市火災予防条例の一部改正などを可決。運転代行支援についての請願、新型コロナ感染、台風・地震災害および交通事故等に伴う重症患者の救助・救急搬送に対する救難ヘリ配備要望に関する陳情を採択した。