ヤギミルクを学校給食に/飼養者の川添さん
全小学1年生に無償提供へ
高知県で600匹規模でヤギを飼養している川添建太郎さんが16日、市役所に座喜味一幸市長を訪ね、ヤギミルクを市内の全小学1年生に学校給食で提供することを提案した。座喜味市長は提案を歓迎し、同席した大城裕子教育長らも受け入れに向け調整を進めると応じた。4月下旬にパックのヤギミルクを高知県から空輸し、学校給食で無償で提供することを想定している。川添さんは「沖縄はヤギ文化が根付いている。昔は小学1年生になるとヤギミルクを飲んで無病息災を願っていたという話も聞いた」と話した。
市山羊生産流通組合の新里聡組合長は「高知と宮古島で連携を取りながら、ヤギ生産を盛り上げていきたい」と話した。新里組合長によると昨年末時点で島内の飼養数は約400匹で、今後の増産に向け行政の支援を要請した。
川添さんがヤギの飼育を始めたのは2010年で、12年間で600匹規模に拡大した。高知県内のヤギ生産者は川添さんのみだが、県の産業振興計画の中に位置付けられているという。国県などの助成金を活用して50㌶の畑で飼料の牧草を栽培、飼料用米の生産も委託して餌を確保している。10人の従業員で飼養管理すべてを行い、加工はせずミルクと肉は乳業メーカーや卸売業者、レストランに販売している。
宮古島内で商品化されているチーズやソフトクリームの原材料はすべて川添さんから仕入れられている。