ヒルトンホテルが着工/三菱地所、鹿島建設
平良トゥリバー地区で/329室、23年初夏開業
「ヒルトン沖縄宮古島リゾート」が、平良トゥリバー地区で着工した。地上8階建ての329室を有する大型リゾートホテルは2023年2月に竣工(しゅんこう)し、同年初夏に開業する予定だ。世界的に名高いヒルトンの進出で、国内外の誘客促進に伴う観光振興および地域の活性化が期待される。
事業主の三菱地所(吉田淳一社長)と鹿島建設(押味至一社長)、ホテルを運営するヒルトン(本社米国バージニア州、クリストファJ・ナセッタ社長兼最高経営責任者)が22日、報道機関向けに発表した。
建設地は伊良部大橋を望める平良久貝のトゥリバー地区。下地島空港へのアクセスを含めて立地上の優位性を生かせる。同空港への新たなエアラインの誘致に向けても期待が膨らむ。
敷地面積は5万3909平方メートルと広大だ。ホテル棟建築面積は6478平方メートルで、延べ床総面積は2万8368平方メートルに及ぶ。
建物の外観は琉球石灰岩をイメージしたベージュ基調の低層部で、原風景との融和を図る。水平ラインを強調した高層部と緩やかな弧を描く建物形状ではリゾート感を創出するとした。
客室329室はツインルームとキングルームが中心だが、面積の広いスイートルームなどを設けて幅広い客層に対応する。食事は開放感あふれるオールデイダイニングのほか、イタリアンのシグネチャーレストランやロビーバーもある。
パーティーや会合に対応できる200平方メートル超の宴会場や、ミーティングルーム、チャペルも備える。
宮古島におけるヒルトンホテルの展開は、新型コロナウイルス感染症の収束を見据えた観光需要回復の追い風になりそうだ。着工に当たり関係3社は「環境に配慮しつつ質の高いリゾートホテル計画を行い、宮古島はもとより沖縄全体の観光産業および地域経済の活性化に貢献できるよう事業を推進する」としている。
三菱地所、鹿島建設によるビーチリゾートホテルの開発は国内初。ヒルトンは20年7月に開業した「ヒルトン沖縄瀬底リゾート」に続く県内6軒目のホテルとなる。離島進出は初めて。