鳥インフル拡大などで緊急会議
県危機管理対策本部
【那覇支社】県危機管理対策本部(本部長・仲井真弘多知事)は28日、今年初の緊急会議を開き、県内で感染が拡大する新型インフルエンザや韓国で発生した口蹄疫、宮崎県で深刻な被害をもたらしている高病原性鳥インフルエンザの県対策について協議した。会議では担当部局の現状報告の後、関係部局からの補足説明があり、仲井真本部長は県民あて対策の周知を徹底するよう部局長らに指示した。
流行を続けるインフルエンザについて、県福祉保健部の宮里達也保健衛生統括監が1月17日~23日までの間、県内58カ所の定点医療機関からの患者報告数が3664人に達し、09年に大流行した新型インフルエンザのピーク時患者数3183人を上回ったことなどを報告。また、27日までに基礎疾患を有する患者2人が死亡したことや8人の重症患者がいることなどを伝えた。
その上で、感染予防、早期治療を県民に呼び掛け、市町村と連携し低所得者、高齢者に対するワクチン接種費用を助成することなどの対策を報告した。
県農水部畜産課の赤嶺幸信課長が韓国で発生した口蹄疫により、同国では26日現在、263万頭が殺処分されたことや、県内侵入防止対策として畜舎消毒、靴底消毒を徹底していることなどを報告した。
さらに、宮崎県の養鶏農家に深刻な被害を与えている鳥インフルエンザの症状などを説明。県内養鶏農家118戸に対して調査実施し異常のないことを確認したことや、今後、期間を定めて家きん飼養施設を緊急消毒することなどを伝えた。県文化環境部は警戒レベルを2に引き上げ、野鳥の会などの協力を得て異常鳥の発見を強化し部局連携することなどを伝えた。