PCR検査 観光客に協力要請/座喜味市長
市民には渡航自粛/コロナ対策徹底を訴え
県内における新型コロナウイルスの感染拡大傾向を受け、座喜味一幸市長は30日午前の会見で、観光客や市民に対して、感染防止対策の徹底を呼び掛けた。具体的な対策として、観光客にPCR検査を受けるよう要請。市民にはマスク着用や「3密」回避など従来の対策および島外への不要不急の渡航自粛を求めた。
座喜味市長の会見は市役所で開かれた。感染拡大を受け、県が沖縄本島中南部の飲食店に出した営業時間の短縮要請や、宮古島市で新規感染者の確認が続いていることを踏まえて広く市民に注意を喚起した。
宮古島市においては「感染拡大傾向にはない」としながらも「気を緩めると拡大する」と指摘。春休みに入り観光客や転勤等で人の出入りが多くなっていることから、「今後の感染拡大が危惧される」とした。
その上で、観光客に対して、事前に出発地か那覇空港でPCR検査を受けるよう要望した。観光客へのPCR検査陰性証明義務化の公約は断念したものの、水際対策を徹底する観点から協力を求める形を取った。
また、陰性が証明されても島内におけるマスクの着用や手指消毒、「3密」を避ける行動を求めた。
市民に対しても同様の感染防止対策の徹底を呼び掛けた。併せて、「不要不急の島外への渡航の自粛をお願いしたい」とした。
例年なら家族や親類、友人、知人を集めて開く入学祝いも、「家族のみで新入生の祝福を」と大人数の会食を避けるよう訴えた。
飲食店を経営する事業者には従業員の健康管理や店内の換気、来店者名簿の作成を実施し、感染の拡大を防ぐよう協力を求めた。
これらの対策を発表した上で座喜味市長は「県の緊急事態宣言が解除されたことから、感染拡大前の生活に戻ったと勘違いされている市民が多いように感じるが決してそうではない」と強調し、「新しい生活様式の実践は、引き続き必要であるということを認識してほしい」と話した。