保良弾薬庫が供用開始
陸自隊員の警備始まる/「覆道射場」なども整備へ
陸上自衛隊配備に伴い、城辺保良鉱山地区で整備が進められていた「保良訓練場」の弾薬庫3棟のうち、2棟が3月31日までに完成し、1日から一部供用が開始された。同日、午前中から陸上自衛隊宮古島駐屯地の隊員らがマイクロバスなどで訪れ、作業を行っていたほか、午後からは隊員らが警備を始めた。
同訓練場には地対艦誘導弾や地対空誘導弾、その他部隊が使用する弾薬などを保管する「火薬庫3棟」、隊員が射撃訓練を室内で行うための「覆道射場」、隊員が訓練の準備やさまざまな管理業務を行う「廠舎(しょうしゃ)」などが整備される予定で、全体面積約19・4㌶中、20年5月末までに約18・8㌶の不動産売買契約を締結している。
弾薬庫3棟のうち2棟は3月31日までに完成。宮古島駐屯地の隊員が同日、保良自治会の役員らを訪ね、完成を報告したという。その際、ミサイルの搬入時期や完成式典の時期などについては明かさなかったが。式典については弾薬庫の検査終了後、業者から引き渡しの際に式典を実施する計画があると説明したという。
また、1日には「保良訓練場」の看板が設置され、入り口などで隊員が警備を開始した。宮古毎日新聞社の取材に対し、陸上幕僚監部は、弾薬庫が完成し、市長に報告したことを認めた上で、訓練場の供用開始については「各部隊に任せている。4月からは運用を始めると聞いている。隊員が警備しているならそういうことだと思う」と回答した。また、宮古島駐屯地も同日からの警備開始を実施したと回答した。
保良地区の住民でミサイル・弾薬庫反対住民の会の下地博盛代表は「新年度に合わせて供用開始したと思う。既成事実を作ろうとしていると思うがそれにとらわれずにやっていきたい。防風林や水の問題など山積している。しっかりと反対の声を上げていきたい」と話した。