来島者の検査強化要望/座喜味市長
【那覇支社】座喜味一幸宮古島市長が2日、当選後に初めて県庁を訪れ、玉城デニー知事に就任あいさつを行った。また、新型コロナウイルスの拡大防止に向けて、来県(島)者へPCR検査を義務化するなど規制強化を国に求めることや、ワクチン配布で離島を優先することなど、3項目を要請した。
要請では、県内の感染が再拡大している中、現在は「協力依頼」の来県者等へのPCR検査について義務化や規制強化するため、国に法改正も含めた対応を求めるよう、県に要望している。
座喜味市長は報道陣に対し、来島者へのPCR検査について「協力依頼」を超えて、国の指導力が発揮できるような制度設計が必要だとの認識を示し、「離島は水際対策が重要。現在の感染症法では強烈な指導等ができないので、少し強力な制度設計を求めるべきだという思いを伝えた。渡航前の体調管理や陰性証明のようなものが制度化されれば、離島としてはありがたい」と説明した。
知事との会談で、座喜味市長は「機動力を持ってしっかりと対応していただいている。感染拡大の際は、医師や看護師、関係機関を総動員して抑え込んでいただいた」などと感謝した。
その上で、「観光客が急激に増えている。観光客を歓迎する半面、感染の心配もあるのが離島の悩み。PCR検査の国の強い規制を含めた指導の在り方を求めていかねばならない」と県の取り組みを求めた。
玉城知事は、「当選後、すぐに陣頭指揮を取り市民の要望に応えるべく東奔西走していると聞いている」としつつ、「直行便がある空港は、検査体制を整備した方が良いということで、人的な手配など感染症専門家の意見も参考にしていきたい。ゴールデンウイーク後の夏場に向け、いま手立てを講じておくことが非常に重要だ」と強調した。
要請では、医療体制が脆弱(ぜいじゃく)な離島で、住民の命を守り安心・安全な生活を確保するための、ワクチン接種(配布)の宮古島市を含めた離島への優先的実施や、那覇空港で実施しているPCR検査の宮古空港、下地島空港での実施も求めた。
座喜味市長は、「高齢者も多いことからワクチン接種を優先的に実施してほしい。移動人口が多くなることから、宮古空港、下地島空港を含めて検査体制ができたらありがたい」と述べ、配慮を求めた。