犯人、いまだ捕まらず/鏡原殺人事件
学校敷地や周辺捜索/宮古島署
新学期前 重点的に
3日未明に平良下里(鏡原)で発生した殺人事件で犯人や凶器が発見されていないことを踏まえて、宮古島警察署は5日、鏡原小学校と中学校の学校敷地やその周辺の捜索を再度、実施した。市内の小中学校の新学期が7日から始まるのを前に改めて安全確保の観点から行ったもので、捜査員とともに学校教職員らも参加し、トイレや運動場横の用具入れなどを確認した。
事件発生当初から両校の捜索は行われているほか、校舎や体育館などは警備システムが導入されており、建物内への侵入はないと考えられる。だが犯人が逮捕されていない状況で新学期が開始されることも予想されることから、児童生徒の安全を確保するために警察官と学校教職員らが捜索に当たった。
午前11時から始まった捜索では同署の署員、県警本部から応援に駆け付けた警察官、鏡原小・中学校の教職員ら総勢30人が校庭や周辺の公園、人目につきにくい場所や隠れられそうな場所などを捜索。犯人や事件につながるようなものは無かった。
同署の久高国広生活安全課長は「小中学校近くで事件が発生したが、犯人検挙に至っていない。宮古島警察署では挙署一体となって検挙に向けて全力で捜査している。小中学校の新学期が始まるので防犯活動にも重点を置き、子供たちが安心して通学し、地域住民が生活できるようにしていきたい」と話した。
鏡原小学校、中学校でも7日から新学期が始まるが、両校では登下校時には送迎するよう保護者に協力を求めている。
事件は3日未明に平良下里の民家で61歳男性が刃物のようなもので刺されて死亡したもの。犯人はまだ捕まっておらず、同署ではこの男性の長男が何らかの事情を知っているとみて重要参考人として行方を捜している。(5日午後9時現在)