コロナ下 相談6割増/宮古島商工会議所
貸付や給付金で8700件/苦境の管内経済を反映
宮古島商工会議所は6日までに、新型コロナウイルス感染症に係る特別貸付や給付金等の2020年度相談件数をまとめた。累計の相談件数は前年度比6割増の8734件。コロナに翻弄(ほんろう)された管内経済の実体を映し出した。
コロナ関連の相談は3月を除いて毎月前年度の件数を上回った。政府の緊急事態宣言が出された4月は最多1099件の相談があり前年度比2倍強、5月と6月も同比2倍前後の増加が見られた。別の月でも相談が増え、前年度と比較した年間の伸び率は1・6倍まで跳ね上がっている。
相談内容は、コロナ関連の特別貸付やマル経(コロナ別枠)あっせん、雇用調整助成金、持続化給付金、家賃支援給付金、持続化補助金など多岐にわたった。
会議所はこれらの事業の仲介役として奔走、中小企業の事業者を中心に各種手続きをサポートした。
結果として特別貸付の受付実績は161件、金額にして億5800万円まで膨らんだ。マル経あっせんは件、1億7200万円の実績だった。コロナ禍で資金繰りにあえぐ事業者の苦境を反映した形だ。
さらに、経済上の理由で事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主を支援する雇用調整助成金では208件の相談があった。
感染拡大の影響で営業自粛等を強いられた事業者を対象とする持続化給付金の相談は365件だった。
コロナで売り上げが大幅に減少した中小企業などに対する家賃支援給付金関連では7~2月に189件の相談を受け付けている。
商工会議所総務課の与那覇隆課長は「とにかくコロナの影響が大きかった。時短営業協力金などでは飲食店にスポットが当たった形になったが、経済はすべてに連動していることが顕著に表れた1年だった」と振り返った。その上で「改めて経営基盤、経営分析の重要性が問われた。会議所としては原点に立ち返りながら事業者支援に取り組むことができた」と話した。