陽性者7割が20~40代/新型コロナ
感染原因「飲食」可能性
宮古島市で新型コロナウイルスの感染が拡大している。感染者を年代別で見てみると、3月1日から4月20日までの間、20~40代が全体の7割を占める。感染経路を追うと、そのほとんどが飲食、夜の街関係だという。専門家の間では、ここで感染し、家庭に持ち込んで広げている可能性が指摘されている。コロナの抑え込みに向けて一層の行動変容が求められそうだ。
年代別の感染者を病院や県、市の発表資料を基にまとめた。その結果、3月1日から4月20日の期間の感染者は105人。このうち40代と30代の男性、20代女性が最も多く、それぞれ16人が感染した。次いで30代女性が15人、40代女性が6人、20代男性は5人。
推定の感染経路は飲食関係が多い。県立宮古病院によると、比較的若い世代が多人数で飲み会や模合を開き、感染してしまう事例が見られるという。同病院の本永英治院長は「4月16日ぐらいから関係の追えない日も出てきている」と話し市中感染の広がりに対しても警戒感を強めている。
加えて懸念されるのが感染者の年齢層が徐々に高くなっていることだ。4月20日までの間の70代の男性は5人、女性は7人の感染が確認されている。60代でも男性3人が感染した。
こういった年齢層の感染経路は未確定だが、比較的若い世代が外で感染し、家庭内に持ち込んだ可能性が否定できないという。
本永院長は18日の緊急会見で、「70歳を過ぎてくると重症化率、死亡率が高くなるため高齢者はリスクが高い」と注意喚起し、「高齢者や基礎疾患のある患者に感染させるリスクがあることを考えて行動を取ってほしい」と呼び掛けた。その上で多人数の会食等を自粛し、濃厚接触者に認定されない行動変容を求めた。