〝第4波〟到来鮮明/新型コロナ
1月の「爆発的」と同様/宮古、変異株でリスク拡大
宮古島市で新型コロナウイルスの感染が急拡大している。4月に入って132人が感染し、直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は130人を超えて県平均を上回り続けている。爆発的な感染があった1月と同様の傾向にあり、「第4波」の到来が鮮明となっている。1月と異なるのは感染力が強い変異株によるとみられる感染拡大の速さだ。宮古病院によると検査陽性率の高さも際立っており、予断を許さない状況が続く。
今年は1月2日に最初の感染者を確認し、その後はおおむね5人未満で推移していた。だが、23日に2桁12人が感染すると、ここから一気に拡大。26日に1日当たりでは過去最多となる34人が確認され、27日は33人、28日は過去最多を更新する35人を数えて爆発的な感染拡大に見舞われた。結果として1月だけで236人の感染が確認された。
この急拡大で医療体制は危機的状況に陥った。県立宮古病院のコロナ病床は満床となり、26日から一般外来を休止せざるを得ない状況まで追い込まれた。
各種イベントも軒並み中止となり、小中学校は安全を重視して一斉休校に入るなど島全体が混乱した。
その後は県独自の緊急事態宣言を含めた感染防止対策の徹底等で2月は落ち着きを取り戻す。11日から16日間連続でゼロ、3月も1日から16日まで1人の感染者も出さずに通した。
だが、4月に入るとじわりと増え出す。7日を除いて毎日感染者が確認されており、17日には16人、19日には14人、21日11人、22日19人、23日13人と2桁が続いている。この時点ですでに2月、3月の累計感染者数を上回っている。
感染急拡大を続ける状況下の最大の焦点は、今の悪い流れを早急に断ち切ることに絞られる。1月の爆発的な感染拡大は県の緊急事態宣言下だったが、宣言から2週間を経過したあたりから効果が出始め、新規感染者は急速に減少した。
これを踏まえると、県が24日からまん延防止等重点措置に係る対象地域に宮古島市を追加したことによる抑え込みが期待される。
ただ、1月の感染拡大時と違い、今回は変異株による感染拡大の可能性が指摘されている。当面は警戒を緩められない状況だ。県のまん延防止措置は当初5月5日までだったが、同11日に延長されている。