中学の制服選択進む/ズボン、スカート併用
機能性などで女子に好評/市内4校で導入
市内中学校で性別に関係なく制服を選択する制度が広がりつつある。2年前は1校だったが、今年度までに4校で導入されている。動きやすさなどを求めていた女子生徒に活用されている。
ブレザータイプで利用高く
制服選択制度は県内の中学校で進められており、元々は心と体の性が一致しないトランスジェンダーの生徒への配慮だったのが、導入のきっかけだという。
市内で最も導入が早かったのは、伊良部島で開校時の2019年からスタート。数の実態は把握していないが、制度利用者は「結構多い」という。
機能性からズボンを着用しているが、スカートの併用も可能なため、生徒は日によって自由に選んでいる。同校では「開校当初から違和感なく進められている」としている。
翌20年度からは西辺と久松でも導入された。西辺では制度利用や相談件数もゼロだが、久松では制度利用者がいるという。
21年度は城辺地区の4校を統合した城東でも選択制度が取り入れられた。複数人の生徒が制度を利用し、学校生活を送っている。
伊良部島と城東の制服はブレザータイプのため利用率は上がるが、西辺と久松は学生服・セーラー服のため、利用は少ないようだ。
現在の制服選択制度の利用者は、動きやすさなど機能性を求めたもの。選択制度が当たり前になれば、性同一性障害で悩む生徒が現れた場合、制度を利用しやすくなるとみられる。
SDGs(持続可能な開発目標)では、「ジェンダー平等」が掲げられている。制服の選択制度に加え、市内の小中学校では名簿が男女混合になるなど、平等の実現が少しずつ進められている。