保良弾薬庫にミサイル搬入へ/沖縄防衛局
「17日以降」と市に伝達/日時、ルートなど明確にせず
座喜味一幸市長は14日、市役所で会見し、沖縄防衛局の職員から保良弾薬庫に弾薬を搬入するとの報告を受けたことを明らかにした。同局は搬入日を「17日以降」と報告しており、安全上の観点から日時やルートなどは明確にできないと説明したという。沖縄防衛局は宮古毎日新聞社の取材に対し、座喜味市長に報告したことを認めた上で、搬入するのは弾薬と誘導弾(ミサイル)だと回答した。
座喜味市長の会見によると、沖縄防衛局は13日午前9時30分に市役所を訪れ、「法律に基づき安全面に考慮しながら周辺住民に影響がないように実施する」と述べた上で、「日時、ルート、弾薬種類などの詳細については安全上の観点から公表できない」と伝達した。
これに座喜味市長は①防衛省(沖縄防衛局)として機密事項であることは理解するが市民の生命・財産を守る立場として、日程などの情報の公表②警察・消防とも連携を密にして安全面に最大限に配慮する③住民への影響、安全面に配慮するとしているが具体策を示す-ことを求めた。
すべての弾薬庫完成前の弾薬搬入について、座喜味市長は「以前から全体計画の説明を求めており、説明後の搬入と考えていた。防衛省の対応は誠意ある対応とは言えない」と話した。
日時などが明確にされていないことについては「機密事項で済ますわけにはいかない」と強調。国の責任として、「住民に対しては(明確に)説明するべきだ」と述べた。
今後、市としても防衛省、沖縄防衛局に進捗(しんちょく)状況などを随時「問い合わせていく」とした上で、日時やルートなどが判明した際には市民に公表する考えを示した。
一方、沖縄防衛局は本紙の取材に「陸自宮古島駐屯地の保良鉱山地区(保良訓練場)に整備した弾薬庫については所要の準備が整った段階で、中距離地対空誘導弾、地対艦誘導弾等の誘導弾・弾薬を搬入、保管することとしていた」と説明。市に搬入の報告をしたことについて「その準備が整ったため、17日以降、誘導弾・弾薬の搬入を開始することを市に説明した」と話した。