多良間でワクチン接種/2日間で280人予定
高齢者や観光関連など/新型コロナ
【多良間】村での65歳以上の高齢者や観光関連事業者らを対象とした新型コロナウイルスのワクチン一斉接種が15日から始まった。ワクチンは米製薬大手ファイザー社製で、きょう16日までの2日間で計280人が接種する。初日、伊良皆光夫村長(65)をはじめ130人が受けた。村民からは「接種を受けて安心した」といった安堵(あんど)の声が聞こえた。
村によると65歳以上の対象者は352人となっており、今回の接種は65歳以上の高齢者、65歳未満で基礎疾患のある人、介護施設職員、観光関連事業者(宿泊業・飲食店・観光業)が受ける。接種に当たり、県から医師1人、看護師2人が応援で多良間島入りし、診療所医師と看護師らの計6人体制で村民への接種を行った。
村民の関心も高く、接種時間の10分前には会場の村コミュニティー施設に続々と訪れたが、特に混乱する様子もなく順調に会場へ誘導していた。接種後の経過観察中に何かあった場合を考慮し、消防団も待機していた。
ワクチンは2回接種となっており、日程は①15日と6月5日②16日と6月6日を予定しており、1回目の接種を受けた人は自動的に2回目の接種を受けることができる。
第1号で接種した大城隆夫さん(66)は「筋肉注射なので痛みがあると言われたが特に何もない。接種をして安心した。これで孫を見に行くこともできる」と話した。また、接種を待っていた女性(86)は「一日でも早く摂取をしたかったので、予約スタートの当日朝9時に電話予約をした。きょう接種を受けることができて良かった。これで島外にも行くことができる」と笑顔を見せた。
自身も接種を受けた伊良皆村長は「村でのワクチン接種が始まった。医療従事者の皆さんや県の協力で医療関係の皆さんに応援していただいたことに感謝したい」と謝意を示した。また、「(ワクチン接種は)高齢者の健康、命を守っていくためにも大切なこと。今後すべての住民への接種も準備を進めていきたい」とコメントした。
村では第2回の接種を6月上旬に予定しており、今回の予約から外れた65歳以上の高齢者を最優先に予約を受け付ける予定。