飲食店、軒並み休業/「緊急事態宣言」発令
新型コロナ
沖縄は23日、新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言下に入った。市内で酒類を提供する多くの飲食店等は要請に応えて軒並み休業。シャッターに張り紙などをして休業を告知していた。何度も要請に応じている飲食店のオーナーらは一様に落胆し、「もう限界だ」「これだけ(感染者が)増えてきたら仕方がないが、しっかり補償してほしい」などと話した。
緊急事態宣言の期間は来月20日まで。県は酒類を提供する飲食店等に休業を要請し、県民には不要不急の外出自粛、県外からの観光客や帰省客には来島を控えるよう呼び掛けている。
市もこれに準じて酒類を出す飲食店等に対して休業を求めている。座喜味一幸市長は22日の会見で「ルールを守らない飲食店の利用を控え、感染の防止に協力してほしい」と強い対策の必要性を訴えている。
緊急事態宣言が始まった23日、市内の商店街は日中も夜も閑散としていた。居酒屋などの飲食店は、ほとんどが休業に入った。西里の繁華街もまん延防止等重点措置段階から取り組んでいる臨時休業を継続しているため人出はなかった。
同日から休業に入った市内飲食店では従業員らが食材の管理に追われた。店のオーナーは「今回は(緊急事態宣言が)急に出た感じなので慌てた。冷凍できるものはいいが、生野菜とかどうするのかと。まあ仕方がない」と力なく話す。
国や県の要請には毎回応じているが、協力金の額には不満がある。「実態を鑑みて、補償をもう少し何とかしてほしい」と訴えた。
別の飲食店経営者も「商売ができない。宮古も(感染者が)増えているし先が見えなくて不安だ。収束するまでしっかり補償がないと持たない」と嘆き、行政支援の拡充を期待した。