宮古、2カ月連続150人超/20~30代の新規感染多く
まん延防止の効果限定的/新型コロナ
新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。宮古島市における5月の新規感染者数は179人と前月より10人増え、2カ月連続で150人を超えている。4月24日からのまん延防止等重点措置の効果は限定的とみられ、緊急事態宣言が発令された5月23日以降も感染確認が相次ぐ。年代別に見ると20~30代に集中しているのが特徴だ。
新規感染者の推移を見ると、爆発的な感染拡大に見舞われた1月に236人もの新規感染者が確認されている。ただ、2月以降は落ち着き、同月40人、3月は16人まで抑え込んだ。
しかし、沖縄本島の9市にまん延防止等重点措置が適用された4月12日以降にじりじりと増え始め、17日には1日16人、21日から23日にかけては連日2桁の感染者が確認された。感染者が増加に転じた状況を踏まえて県は24日、まん延防止等重点措置の対象地域に宮古島市を追加している。
これにより、5月中旬にかけてはやや落ち着きを見せていたが、20日以降に再び増加。直近1週間の10万人当たりの新規感染者数は23日に88・58人に達し、単純比較はできないが、全国最多の県平均78・42人、それに次ぐ北海道の77・53人を上回る状況となった。
25日に10万人当たり100人を超えると、全国最悪のペースで推移した県平均の数字を上回り続けた。
5月の年代別の新規感染者は、20代が最も多く54人だった。30代の44人、50代の28人と続く。若い世代の感染が際立っており、屋外での飲食や複数人による会食が感染源とみられる。
県の発表では、5月にクラスター(感染者集団)が5件確認されるなど、予断を許さない状況が続く。
緊急事態宣言下、市は市民に対し、日中においても不要不急の外出を自粛するよう要請している。県の対策に準ずる形で帰省客や観光客には来島を控えるよう促しており、酒類を提供する飲食店には休業を求めるなど、より強い措置で感染防止対策を講じている。