保良訓練場に弾薬搬入/陸自
ミサイル部隊に配備へ/地元住民や市民団体反発
陸上自衛隊宮古島駐屯地の保良訓練場(弾薬庫)に2日、弾薬が搬入された。弾薬は宮古島駐屯地のミサイル部隊に配備される。弾薬と思われる物資は陸上自衛隊の輸送ヘリで空輸された後、トラックで同訓練場に搬入された。保良訓練場などには地元住民や市民団体が駆け付け抗議行動を展開した。市には、陸上自衛隊宮古島警備隊から同日午後、弾薬搬入と運搬する旨の報告があった。
正午ごろ、空自分屯地に陸自のトラックなど車両6~7台が入り輸送機の到着を待った。弾薬を乗せた輸送ヘリ(CH-47)は、九州にある自衛隊施設から沖縄本島を経由して午後2時13分ごろ到着した。
ヘリは荷下ろしを終えるとすぐに飛び立った。午後3時45分ごろには、別のヘリが同分屯地に降り立った。
その後、積み下ろし作業などが行われ、午後7時50分ごろ、空自宮古島分屯地を弾薬を乗せたトラックが出発。午後9時10分ごろには保良の弾薬庫に搬入された。
今回、搬入されたのは地対艦、地対空誘導弾ではなく、2019年4月に駐屯地の弾薬庫に保管されていたものと同様の中距離多目的誘導弾や迫撃砲弾と思われる。
この弾薬は陸上自衛隊宮古島駐屯地に搬入されたが、岩屋毅防衛相が地域住民への説明が不十分だったとして撤去された。しかし、防衛省は保良訓練場(弾薬庫)の準備が整い次第、保管する方針を示していた。
「宮古島への弾薬庫の搬入を開始したのか」との本紙取材に、防衛省は「保良地区への火薬庫(弾薬庫)について、中距離地対空誘導弾や地対艦誘導弾等の誘導弾、弾薬を保管することになっているが、弾薬搬入リストや輸送の詳細については輸送の安全を確保するためにも詳細は差し控えたい」と述べた。