感染者、下げ止まり/新型コロナ
緊急事態の効果薄/20歳未満が増加傾向に
きょうから小中休校
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令から2週間が経過しているが、新規感染者数を押し下げる動きが弱い。宮古島市における直近1週間の感染者は59人で前週とほぼ変わらず、宣言の効果が目に見える形で表れていないのが現状だ。5月以降の傾向として、20歳未満の感染が増加傾向にあるため、小中学校はきょう9日から休校に入る。
市の新規感染者は、5月まで2カ月連続で150人を超えている。直近1週間の感染者59人に対して前週は61人、前々週は64人と横ばいの状況で、下げ止まりの様相を呈している。
休業や時短要請など強い措置が講じられると、一般的には2週間程度でその効果が出始めるとされる。
ただ、市がまん延防止等重点措置の適用地域に追加された4月24日以降も効果は限定的で、緊急事態宣言が発令されている今も、減少の傾向は見えにくい。
感染者の多くは20~40代の若い世代で、飲食を伴う会合等で感染している事例が目立っているという。
県や市は、時短営業に応じていない飲食店を中心に巡回指導を行っている。関係者によると、今も数店舗が時短要請に応じず、酒類を提供しながら営業を続けているという。店内は満席の状態で、3密は避けられていない。県は今後、悪質性を認めた場合については店名公表等に踏み切る。
市もこの取り組みと歩調を合わせる。8日付で出した文書には「住民同士の集会や飲食を伴う会合での感染事例が増えている」と注意喚起し、これらの行動を自粛するよう強く求めた。
座喜味一幸市長は県に対して再三強い措置を講じるよう求めている。先日の県との意見交換会では「店名の公表や過料を科すなどの対応をしないと現場のパトロールが生かされない」として適宜対応を訴えた。
5月以降、県全体で20歳未満の感染確認が相次いでいる。県の公表資料によると、5月30日までの1週間で368人の感染が確認されており、宮古島市においては7人の報告がある。
この状況下、市内の小中学校は9日から一斉休校に入る。教育委員会は不要不急の外出や旅行を自粛するよう通知した。
市も「休校中は外出を控え、友人同士の交遊はしないように」と保護者を含む全市民に感染防止対策の徹底を促している。