来間由来の株を主力に/栽培漁業推進協
モズク養殖、収量増見込み
宮古地区栽培漁業推進協議会(会長・座喜味一幸市長)の2021年度会議が8日、市役所で開かれた。20年度の事業報告と決算、21年度の事業計画案と予算案などが審議され承認された。事業報告では事務局がオキナワモズクについて、来間島周辺で採集された培養種による養殖で収量増が見込めることが確認されたとして、今後はこの来間島由来の株を主力としていく方針が示された。
20年度の事業実績を見ると、オキナワモズクは水槽増設で利用者が増加したことから、計画種付け枚数4000枚に対し、実績は9876枚と計画を大きく上回った。ヒメジャコは生産20万個の計画に対し、種苗生産方法の改良により実績は6倍以上の129万9402個となった。
それに対しハマフエフキとシラヒゲウニは新型コロナウイルス感染拡大に伴い県栽培漁業センターへ種苗を購入に出向くことができず実績は計画を下回った。
会議では事務局を務める市海業センターの担当職員が20年度事業報告や21年度事業計画案などについて説明。事業報告の中でオキナワモズクについて、太くて長いことが特徴の来間島産モズクから採苗した培養種を使い養殖した結果、その特徴が引き継がれることを確認。収穫量増が見込めるとして来間島産の株を今後の主力としたい考えが示された。
委員からは、来間島産を主力とすることについて、これまで宮古島のモズクを取り扱ってきた業者に対し、種類を変更することに問題はないか確認すべきとの意見が上がった。
座喜味市長は消費者を対象としたニーズ調査などを市として行いたい考えを示した。
21年度の歳入・歳出予算は、いずれも前年度比36万8000円増の398万9000円とする案を承認した。