事業者支援枠を拡充/市コロナ経済対策
低所得層給付金は2億7000万円
市が、新型コロナウイルス感染症に係る経済対策を拡充する。事業者応援助成金として5000万円を予算化し、条件を満たす事業者に1店舗当たり一律10万円を配る方針だ。支援枠を大幅に広げており、食堂や喫茶店、映画館やボウリング場、学習塾なども対象に加えた。さらに低所得者支援給付金として2億7000万円を計上。1人当たり2万円を給付する。関連する予算案を市議会6月定例会に提出しており、認められれば即実行に移す。
事業者への給付金は昨年も2度実施しているが、対象事業枠が宿泊、飲食、マリン、レンタカーなど観光関連に絞られていた。給付金も「1事業者当たり」という一定条件があった。
今回は事業の内容を拡充し、支援する業種の枠を広げた。これにより、食堂やレストラン、土産品店、クリーニング店、美容室、理容室、ゲームセンターなど従来と比べて幅広い事業者に救済の手が伸びる。給付金を支給する対象も、「1店舗当たり」に見直す。
ただ、市が県分に上乗せして出す営業時間短縮要請協力金や、市の家賃支援助成金(第2弾含む)を受給している事業者は原則として支援対象外となる。
市は、議会の議決を前提に、7月上旬には申請の受け付けを開始する。手続きが整い次第、順次支給する方向で準備を進める。
一方、低所得者層への支援も実施する。座喜味一幸市長の公約を反映した単独事業で、18歳未満の子がいない非課税世帯の市民に1人当たり2万円を給付する。対象世帯数は1万1880世帯で、対象者は1万3885人を見込む。
市は早急に支給システムを構築する。関連予算が議会を通れば、8月中には申請書類を対象世帯に送って支給の手続きに入る。
事業者応援助成金および低所得者支援給付金に係る事業費は、いずれも一般財源で工面する。