「し尿処理」めぐり流会/当局答弁に野党反発
与党「数の暴力」と批判/市議会6月定例会一般質問
開会中の市議会(山里雅彦議長)6月定例会は18日、一般質問を行った。新しいし尿処理施設の整備計画の見直しをめぐり、市当局の答弁に野党が反発、「説明が不十分だ」として全員が退席しそのまま戻らなかったため流会となった。与党は「多数野党の数の暴力だ」と批判した。午後から予定されていた一般質問(2人)はできなかった。(10、11面に関連)
座喜味一幸市長は、市伊良部佐和田で進められている新しいし尿処理施設の整備計画で「市民負担、財政負担が増大する」などとして計画の見直しを検討しているが、野党議員は「受け入れられない」などと反発を強めている。
この日午前の一般質問で座喜味市長は、現行計画を見直す理由として「ランニングコストなど大きな問題。維持管理、受益者負担が減額するため見直しを計画している。現施設が見直しの計画より増大するのは明らかだと思っている」と答弁した。
これに対し、野党の新里匠氏、平百合香氏は「間違いなく増大するという根拠が示されていない」などと指摘した。
午後からの一般質問前には真栄城徳彦氏が、座喜味市長と当局の答弁について「納得のいかない部分が多過ぎる」とし、「意見調整」を理由に「休憩」を求め退席。その後も歩み寄る気配はなく、午後4時に流会となった。
与党の島尻誠氏は「全員で退場し、流会というのは正当な理由があるとは思えない。多数野党の数の暴力だ」と批判した。
野党の真栄城氏は「(市当局の)説明に根拠がない。(計画を見直した場合)何が市民のメリットになるのか。説明できる資料が必要だ」と主張した。
山里議長は「与野党ともに言い分はあると思うが、この日の日程はこなしてほしかった」と述べた。
流会のため一般質問ができなかった2人については21日に行う予定。