伊良皆氏が3期目当選/多良間村長選
新人・古謝氏に45票差/有権者「村政継続」を選択
【多良間】任期満了に伴う多良間村長選挙は20日、投開票が行われ、現職の伊良皆光夫氏(66)=無所属=が409票を獲得し、3期目の当選を果たした。新人の古謝政一氏(62)=無所属=に45票差をつけ、一騎打ちを制した。村政の「継続」「刷新」について、島を二分しての論戦が繰り広げられ、有権者は「継続」に今後4年間の未来を託した。
今選挙は少子高齢化対策や雇用、医療、福祉問題などの課題解決のほか、製糖工場建設に係る損害賠償裁判や宮古製糖との工場使用料問題などに対する有権者の判断が注目されていた。
伊良皆氏は2期8年間の実績を強調。3期目の公約として、村民所得の着実な向上につながる産業の振興、人口減少・過疎化対策など七つの基本政策を掲げ、村民に支持を訴えてきた。
緊急事態宣言が発令中での選挙戦となり、以前のような多くの支持者を動員しての活動は控えた。支持を広げるには難しい状況下だったが、その分、現職の強みが生かされた。
伊良皆氏は、基本票となる地縁血縁票に加え、同村トラック事業協同組合や、建設業で構成する建設新生会からの支持を受けた。
5月の村議選では伊良皆氏を支持する候補4人が当選したことも追い風となった。議会での過半数を得ており、3期目は就任後初の「与党多数」での議会運営となる。
伊良皆 光夫(いらみな・みつお)1955(昭和30)年5月25日生まれ。多良間村塩川出身。琉大短期大学部卒。79年宮古郡農協入り。退職後は多良間村助役、副村長を歴任。2013年の村長選で初当選。現在2期目。