副市長に伊川秀樹氏/市議会6月定例会
3度目提案でようやく可決
市議会6月定例会は22日の最終本会議で座喜味一幸市長が提案した前県会計管理者の伊川秀樹氏(61)を副市長に起用する人事案を与党と一部野党の賛成多数で可決した。同案は3月定例会、4月の臨時議会にも提案され、野党の反対多数で否決されたが、今回は一部野党が賛成に回ったことで、3度目の提案でようやく可決された。同日、辞令が交付され、伊川氏が副市長に就任した。
市議会の議長を除く与野党構成は与党5、野党18。今回は野党自民会派の6人と下地信広氏が賛成に回り、賛成12、反対11の小差で可決された。野党が統一行動を取れず、足並みが乱れたことが可決につながった。
3月定例会と4月の臨時議会では野党がそろって反対し否決された。新型コロナウイルス感染症対策など当局の執行部体制を早急に整えたい座喜味市長は3度目の提案に踏み切った。今回採決で野党自民会派の我如古三雄氏は「コロナ対策をはじめ市政に課題が山積しており一日も早く業務の役割分担をすることが、市民の命と暮らしを守ることにつながる。副市長が陣頭指揮を執ることがコロナの収束にもつながる」と賛成を表明した。
伊川氏は1960年生まれ。市平良島尻出身。宮古高校から琉球大学に進み、85年に県職員に。初任地は宮古福祉事務所で、総務部財政課歳入予算係長、2009年には宮古島市に財政課長として出向した。以降、子ども生活福祉部生活企画統括監などを経て、18年から会計管理者。今年3月末で退職した。