3億4500万円増の63億円/徴収率減も過去最高額
固定資産税が30億円超え/20年度市税
宮古島市は2日、2020年度の市税徴収実績を発表した。調停済額64億9198万円に対し、収入済額は63億968万円で、徴収率は前年度比0・6ポイント減の97・2%だった。調停済額が増加しており、税収は前年度比で3億4500万円増え、過去最高額となった。市町村合併後、徴収率は14年連続で上昇していたが、今回初めて下落した。税収全体の5割近くを占める固定資産税の徴収率が下落したことが響いた。
座喜味一幸市長が同日、市役所で会見を開いて実績を公表した。
新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、納付を猶予する特例措置がある。20年度は98件約8840万円分が猶予されており、それを加算すると徴収率は前年度を上回る数字となる。
発表内容によると、現年度課税分の徴収率は98・2%で前年度比では0・9ポイント減った。滞納繰越分は38・3%で同比5・7ポイント減った。収入未済額は1億8229万円で同比約4600万円増えた。
税収別に見ると、市民税が調停済額26億4152万円に対して収入済額25億9074万円の実績。徴収率は98・1%と高かった。
固定資産税は調停済額が31億2698万円、収入済額は30億1106万円。徴収率は96・3%で、同比1ポイント減った。
軽自動車税は2億8482万円に対して、収入済額は2億6921万円で徴収率は94・5%だった。市たばこ税は調停済額4億3021万円に対して徴収率は100%だった。
ほとんどの税目で調停済額、収入済額とも前年度を上回っており、固定資産税は税収が約2億2500万円増えた。納税課では「アパートやホテルの増加が要因」と分析。軽自動車税については「4月1日時点での所有者に課税される。未収分のほとんどが廃車や名義変更の手続きをしていなかったことによるもの」と注意を呼び掛けた。また「新型コロナの影響で納税が難しい市民は早めに納税課に相談してほしい」としている。
市は19年6月に電話催告センターを開設して徴収率向上に取り組んでいる。