暴風警報 異例の79時間/台風6号
速度遅く複雑な動き/最大瞬間 下地島で38・6㍍観測
大型で強い台風6号は24日、宮古島の東海上を北上した。宮古島地方は同日昼ごろに暴風域を抜け、午後1時22分に暴風警報が解除された。台風は進行速度が遅く、進路が定まらないこともあり、暴風警報は79時間に及ぶ異例の長さとなった。消防によると24日午後にけが人が1人発生した。
台風は24日午後3時には久米島の西北西約260㌔にあって、ゆっくりとした時速15㌔の速さで北北西へ進んだ。中心気圧は950ヘクトパスカル。25日午後3時には、勢力を弱めながら東シナ海を時速15㌔の速さで北西へ進む見込み。
降り始めからの雨量は▽城辺175・5㍉▽宮古島(下里)141・0㍉▽宮古空港138・5㍉▽下地島空港91・5㍉▽多良間空港75・0㍉─だった。
最大瞬間風速は下地島空港で38・6㍍(23日午前8時37分)を観測した。
暴風警報の解除を受けて、市は市内全域に発令していた避難指示を解除。市内7カ所すべての避難所を閉鎖した。
市消防署によると、けがをしたのは下地に住む80代女性。24日午後1時ごろに風にあおられて転倒し、左足を負傷して病院に搬送された。
海、空の便は24日も混乱した。空の便は午前を中心に欠航となったが、午後からは一部再開した。
台風は沖縄地方に接近してからは迷走した。速度がゆっくりや停滞となり、暴風の影響時間が長くなった。宮古島地方気象台も「過去最長かは調べないと分からないが、こんなに長いのは記憶にない」としている。