コロナ経済対策必要性訴え/経済団体が市に要望
若者のワクチン接種促進も
市と経済団体の代表らが経済振興策などについて意見を交わす市官民連携意見交換会が27日、市役所で開かれた。市がこれまでの新型コロナウイルス対策などについて説明したのに対し、各団体からは営業自粛に伴う経済的損失に苦しむ事業所への対策の必要性や接種率が低いとされる若年層へのワクチン接種促進策を訴える声などが上がった。
意見交換会に経済団体からは、商工会議所、観光協会、JAおきなわ宮古地区本部、伊良部漁業協同組合、伊良部商工会、県中小企業家同友会宮古支部、県食品衛生協会宮古支部、宮古青年会議所(JC)が参加。市からは座喜味一幸市長、伊川秀樹副市長、関連部局の部局長らが出席した。
議題1「アフターコロナに向けた経済振興策について」では、市がコロナワクチンの接種状況やコロナ対策としての経済支援事業、感染防止のための水際対策について、これまでの取り組みや現状を説明した。
ワクチン接種率については、26日時点での65歳以上対象者の1回目接種率は82・7%、2回目は77・1%、64歳以下対象者の1回目接種率は40・7%、2回目は12・9%であることなどを紹介。水際対策としては、ワクチン接種済み証明書を提示した観光客に市内事業所で使用できるクーポン券を配布する事業を行うことなどが説明された。
商工会議所の下地義治会頭は、ワクチン接種証明の提示がなければ来島できない、飲食店に入店できないなどの措置を講じることはできないかと質問。それに対し生活環境部の友利克部長は、行政として接種を義務化することは困難との立場を説明。ただし飲食店などが独自の経営方針として、接種証明提示者に特典を与えるなどの取り組みは可能との認識を示した。
観光協会の吉井良介会長は、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の長期化により観光関連業者は経済的に厳しい状況にあることを指摘し「経済を動かす新たな仕組みを柔軟に考えてほしい」と訴えた。併せて若年層へのワクチン接種率向上のための対策も求めた。
宮古JCの具志堅貴昭理事長は、若者のワクチン接種率が上がらない理由の調査や、ワクチン集団接種の夜間開催などを提案した。
議題2「市民所得向上に向けた取り組みについて」では産業振興局の宮國範夫局長が同局の役割や今後の取り組みなどを説明した。