「宮古に行くか悩んだ」/観光客
滞在中は自らに規制も
新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、市民には2週間の外出自粛が求められる一方で、島内には多くの観光客が訪れている。そうした状況に一部の市民からは疑問と不満の声が聞かれている。緊急事態宣言下でも訪れている観光客に話を聞くと、その多くが悩みながらも来島し、人の集まる場所には行かないようにするなど、自らにいろいろな規制を掛けて過ごしているとの声だった。
4日、訪れている観光客に話を聞くと、二つのケースに分かれた。質問に答えてくれた観光客は、異口同音に悩みながらも宮古島に訪れて、できるだけ人と接触しない時間を過ごしたとする回答。
一方で、質問を投げ掛けると「いや、いや、もういいです」や「答えたくないです」と言い放って、答えない観光客も何組か見られた。
「こんな時期に来島して申し訳ない気持はある」と話す東京都から3泊4日の日程で訪れた母と娘は「ダイビングしに来ただけなので、海とホテルの往復だけだった。飲食も宿泊していたリゾートホテルの施設内だけ。ほとんど島の人たちとは接触していない」と話した。
別の東京都から訪れたという母と娘の2人組も「宮古に行くかどうか、とても悩んだ。でも、ビーチで過ごすことがメインだったので思い切って来島した。食事も店に行くことなく、ほとんどテークアウトにして、できるだけ人と接しないようにした」と、感染予防対策を徹底したことを強調。
一方で「ホテルの近くの飲食店には観光客が結構入っていて、感染の心配がある中で正直とても多いなという印象とはあった」と、振り返った。
そのほか、2泊3日で岡山県から訪れたという夫婦は「宮古は感染者数は少ないと思って来島した。滞在期間中の夜は、ホテル内の施設で過ごした。施設外では日中にファストフード店を訪れたくらいだね」と話した。
質問に答えてくれた観光客に「滞在期間中、この時期に来島していることを嫌がっているような印象を島の人たちから受けたか」の質問に、ほとんどの人は「全然感じなかった。接してくれた人はみんなとても親切だった」と話した。