一般会計6082億円/11年度県当初予算
対前年比27億円(0.5%)増
【那覇支社】県総務部(兼島規部長)は7日、総額6082億8900万円の2011年度当初予算案を発表した。同日の庁議で決定し15日に開会予定の県議会2月定例会に提出する。対前年度比27億円(0・5%)増で3年連続して増加した。宮古関係予算では新規に「宮古島市休日夜間救急診療所整備事業」に3281万円、また県立宮古病院、八重山病院、北部病院の電子カルテシステム整備経費に3億円を計上した。10年度に補正予算で社会実験した宮古-多良間など6離島航空運賃を低減化する「小規模離島航空路利用活性化事業」に8億6443万円を充てる。
このほか、新規の宮古関係予算には「スマートエネルギーアイランド基盤構築事業」15億8938万円などが含まれるが、沖縄本島での実証実験費を含むため、詳細な予算配分はこれからになる。
離島関係予算では、「沖縄離島体験交流促進事業」に5200万円。また離島特産品を外部専門家の指導によって販路形成を行う「離島特産品等マーケティング支援事業」に3448万円を計上した。
県の重点特別枠事業に34事業を採択し約104億円(県予算措置額約16億円)を投じるが、新規事業として農家が農産物の生産、加工、流通販売などに関わることを支援する「アグリチャレンジ6次産業化支援事業」に1075万円、「県産農産物販売プロモーション強化対策事業」に1550万円などを措置した。
11年度予算の特徴としては歳出で公債費が公債管理特別会計の設置に伴う減、投資的経費の補助事業が減ったものの、扶助費や投資的経費の単独事業、物件費、補助費などが増加した。
また歳入では県債が、臨時財政対策債の減額と公債管理特別会計の設置に伴う影響などにより減少した一方、企業業績の回復などによって、県税や地方譲与税が増となるとともに地方交付税、繰入金も増加した。
同日、県は2月定例会提出の同予算案を含む72件の議案について発表し、県の組織・定数編成で新たに「文化観光スポーツ部」を設置し5課体制とすることや、文化環境部を「環境生活部」に名称変更し、環境部門の強化を図ることなどを伝えた。
さらに同意案件では安里カツ子副知事の後任人事として、弁護士の与世田兼稔氏を選任する。提出72議案は予算案36件、条例案24件、議決案10件、同意案2件となっており、うち21件を先議するが、副知事選任案件は最終本会議で採決する予定だ。