「入院中」4倍以上/宮古コロナ療養状況
1カ月前比べ大幅悪化/「調整中」は75人に
新型コロナウイルスの新規陽性者数が県内で急拡大していることを受け、宮古地区でもその影響が出ている。10日の地区内における療養状況は、入院中の数が宮古病院と民間病院を合わせて「13人」となり、1カ月前(7月10日)の「3人」に比べて4倍以上の増加となった。さらに、1カ月前は「0人」だった入院調整中は「75人」となるなど深刻化している。島内の医療体制は脆弱(ぜいじゃく)であることから、関係各方面とも今後の感染状況を注視している。
1日当たりの県内における新規感染者数は、先月末ごろから増え始めて今月4日には初めて600人を超えるなど、深刻な状況となった。
宮古でも今月3日以降は、8日連続で2桁台で推移し、それに伴い療養状況の数値もすべて悪化している。
県によると、宮古地区における新型コロナ関連の病床確保数は民間含め66床となっているが、感染の急拡大がこのまま進めば一気に埋まる可能性もある。
入院調整中については、今月4日時点で「9人」だったが、5日が「14人」、7日が「32人」、9日が「46人」、10日は一気に増えて「75人」となっている。
そのほかにも、宿泊施設での療養中も先月10日時点が「14人」だが、今月10日は倍の「28人」。
自宅での療養中も先月の「0人」が今月は一気に増えて「21人」と、こちらも大幅に増えている。
デルタ株による感染の急拡大が進む中、宮古では脆弱な医療体制と限られた病床数の中で、その対応を強いられている。
宮古の状況について、県では「広がるときはあっという間だが、収まるのには時間がかかる。今の時点で厳しく封じ込めに協力してほしい」と、島民に対して理解を求めている。