マスク着用求めに怒鳴る/迷惑行為が深刻化
店内に張り紙、協力訴え/コロナ禍のドラッグストア
県内では急速な感染拡大が続き、収束の兆しも見えない新型コロナウイルス。長引くコロナ禍は人々の精神状態にも影響を及ぼしているのか、島内のあるドラッグストアでは店内でのマスク着用の求めに対して、憤慨して怒鳴り散らす客が増えているという。店側も各種対策を講じているが、警察沙汰になりかねない事態が相次いでいることから、来店客に理解と協力を呼び掛けている。
この店舗では、店頭やレジの横の張り紙で、来店客に店内でのマスク着用への理解と協力、迷惑行為が相次いでいることを紹介している。
店長によると「緊急事態宣言延長やデルタ株が増え始めたころから目立ち始めた」という。
当初、マスク着用を求める張り紙は、理解と協力を呼び掛ける内容だった。しかし、感染が急拡大し、さらなる予防策の徹底が必要と判断、マスクを着用していない場合は「入店お断り」とした。
ただ、マスクを忘れて来店した客には、無償でマスクを渡して店内での着用に理解を求めてきた。
しかし、最近ではそうしたことに憤慨する客が増えた。店側によると「いらない」と怒鳴ったり、店員にお金を投げつけたりする行為が見受けられるようになったという。
店長は「こうした客は観光客だけでなく、地元の人にもいる。スタッフの中には親を介護している人や子育て中の人もいる。継続して感染対策を徹底してこそ島も人も守ることができるが、それを理解してくれない人が多くなっている感じがする」と困惑した様子で話した。
同店ではマスクや消毒液などが品薄状態となった昨年4月にも、来店者からの誹謗(ひぼう)中傷が問題となった。