ワクチン接種で気の緩み?/88人がPCR検査
学校休校、影響広がる/多良間村
【多良間】初の新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認された多良間村。伊良皆光夫村長は2日、「(多くの村民が)ワクチン接種は済んでいるということから、気持ちがやや緩んでいる部分があるのかなという感じを受けている」と話した。関係者によると、この日は濃厚接触者とみられる88人がPCR検査を受けたという。村教育委員会は、多良間小を3日まで臨時休校とすることを決定。幼稚園と中学校は通常登校になるが、給食は14日まで停止するなど影響が広がっている。(1面参照)
宮古保健所の職員は2日に多良間島入り。診療所では濃厚接触者へのPCR検査をドライブスルー方式で実施した。
陽性が確認された患者の濃厚接触者に、高齢者施設を利用しているお年寄りがいて、同施設の利用者や施設関係者もPCR検査を受けた。
伊良皆村長は本紙の取材に「村民、来島者の皆さんのこれまでの協力のおかげでコロナ感染者は発生していなかったが、残念ながら今回発生した。これ以上、感染が拡大しないよう徹底した対策に協力してほしい」と述べた。
同村ではワクチン接種が進み、8月23日現在で2回目を終えたのは12歳以上で84・6%、65歳以上は92%となっている。
伊良皆村長は「ワクチン接種後も感染リスクや相手に感染させるリスクはある。会合や酒飲みの場、そういったものに対して、これまで以上に危機感を持った取り組みをしていくのは大切だ」と強調。「自分自身の命と健康、家族や大切な人の命と健康、村民の命と健康を守るために皆さんの協力を願う」と呼び掛けた。
「村からの緊急のお願い」として伊良皆村長は、緊急事態宣言期間中は▽外でも家でも集まらない、出掛けない▽不要不急の島外への渡航はやめる-。来島予定者には「不要不急の来島の中止」にそれぞれ理解と協力を求めた。