審議中「密」の指摘/バスター導入も残る不安
市議会9月定例会委員会/新型コロナ
開会中の市議会9月定例会はこれまで、本会議のほかにも予算決算委員会や総務、経済工務、文教社会の各委員会が行われてきた。そうした中、それぞれの委員会が開催されている室内に議員、当局職員が多数入って「密」状態となっていることに不安の声が聞こえている。議会事務局によると、ウイルスをオゾンで除去する機器をそれぞれの室内に導入して対策を講じているとしているが、ある議員は「それでも少し怖いよ」と話した。
9月定例会は、感染力の強いデルタ変異株が島内に広がって、感染者が急増している真っただ中の今月1日に開会した。
特に3日に行われた予算決算委員会は、議員と当局の職員で全員協議会室は埋まり、当時も議員からは「密すぎないか」との声が出ていたという。
さらに7日からの総務、経工などの委員会も室が多くの関係者で埋まる風景が見られた。
議会事務局にこうした「密」に対する不安の声があることについて聞くと「本会議場やそれぞれの委員会室にも空気中に浮遊しているウイルスをオゾンで除去する『ウイルスバスター』という機器を導入して対応している」と説明した。
さらに「この機器で室内における空気感染を防ぐために空間除菌をしている。保育所などいろいろな施設で導入されている機器であり、これが作動していることで対策は講じられていると思う」と話した。
それでも、7日に行われたある委員会では、委員が質問中にマスクをあごまでずらして質問していると、委員長から「室内が密状態なのでマスクはちゃんと着用するように」との呼び掛けがあった。
あるベテラン議員は「新庁舎の委員会室は、旧庁舎に比べたら全然広い方だが、設計の際にコロナは想定していなかった。確かに『密』状態だといわれたらそうだと思う」と話した。 議会で答弁する当局側にこの問題について聞くと「たしかに、予算決算委員会の時にも一部の議員から『密になっている』との指摘があった。審議をどこで行うかは議会の判断なので何とも言えないが、市役所2階にある大ホールで開催したいとの求められれば対応できると思う」と話した。
新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言が継続する中、来月には市議会議員選挙も控えている。
出馬予定の現職市議にとっては、この時期の感染は選挙戦に大きな影響を及ぼしかねないことから、細心の注意を払って9月定例会を乗り切ることが重要な課題となっている。