旧上下水道部敷地を検討/水源保全地域が拡大
周辺施設と協定締結へ/新しい水源地候補で市
今年6月に宮古島市の第4次地下水利用基本計画が策定されたことに伴い、水道水源保全地域の一部が変更され拡大した。市では、新しい水源地候補として旧上下水道部の庁舎敷地を検討していることから、同計画では飲料水となる地下水を守る観点から、同施設周辺地域を水道水源保全地域として追加指定した。これに伴い、同地域内で地下水に影響を及ぼす恐れのある事業については事前協議と協定の締結が必要となっている。
今回の同保全地域の主な変更内容は、平良地下水流域の一部追加と、白川田地下水流域の管理上の流域拡大。
平良地下水流域内については、ニャーツ水源地および開発を予定している新水源候補地の地下水汚染に影響を及ぼしうる範囲が追加指定されている。
同保全地域においては、地下水保全のために事前協議が必要でその対象事業は、ゴルフ場▽観光農園▽鉱業(採石、砕石含む)▽クリーニング業▽畜産業▽産業廃棄物処理業▽多量の水を排水する事業▽そのほかの市長が認めた事業-となっている。
多量の水を排水する事業については、大型のアパートなど51人槽以上の浄化槽を設置する施設となっている。
対象事業における事前協議では、地下水審議会で話し合いが行われ、問題ないとなれば事業場の設置は可能となる。
施設を設置した後も永続的な地下水保全のため、市長と事業者は、水道水源保全協定を締結。既設や新規を含めて水道水源の地下水を守るための努力をしていくことを広く市民に知ってもらうために、この協定書は公表される。
対象事業については、28項目の排水水質指針値を守る義務があるとしている。
市上下水道部では「市議会の6月定例会で同基本計画は決定した。旧上下水道部の庁舎を新たな水源地として確保したいということがあり、そのためにはその場所の地下水を守る必要がある」と説明した。
その上で「新しい水源地の稼働に向けては各種調査を進めており、今後も水質調査などを行っていく。今回の変更内容については現在チラシを作成中で、今後対象事象所などに配布を予定している」と述べた。