市長「弾力的に対応したい」/市議会一般質問
臨時職員の正規採用/優秀な人材を選考確保
開会中の市議会9月定例会は21日、一般質問最終日が行われた。上下水道部で技術系の資格を持つ職員を試験採用でなく正規職員として選考採用した問題について、新里匠氏は、今回の採用の在り方は問題と指摘しつつ「こうしたことが可能であるならば、長く市民のために働いている会計年度任用職員(臨時職員)についても(正規職員への)チャンスを与えるべき」と訴えた。これに対して座喜味一幸市長は人材確保を念頭に「弾力的に対応する」との見解を示した。
会計年度任用職員とは、従来の非常勤職員、臨時職員、パート職員に変わる職員で、市でも多くが各部署で勤務しており、その一部は資格を持って長期間市民のために勤務している職員もいる。
一般質問で新里氏は、今回の選考採用については、多くの手続きに不備があることを指摘し「採用をやり直すべきだ」と、当局の姿勢を糾弾した。
その一方で「選考採用については(私は)これまで、『やるべきだ』と主張してきた」と訴えた。
その理由について、新里氏は「何年も市民のために仕事してきて、年齢制限などの壁にぶつかって、あきらめてきた職員が多くいる。今回のような選考採用が可能であれば、広く公募して各部でどうやったら選考で(正規職員)採用されるかルールを作ればいい」と訴えた。
これに対して座喜味市長は「会計任用で頑張っている職員が(正規職員に)採用されるチャンスを与えるべきとの提案については、しっかりと弾力的に対応していきたい。人材を育て、そして行政サービスを高めることについてはいろいろと考えている」と述べた。
この答弁を受けて、市のある幹部は「あくまでも良い人材であれば採用したいとの意味だと思う。実際に会計年度職員の中には資格を持って頑張っている人がいるのも事実。そうした人たちから見れば光が見えたと感じると思う」と話した。
選考採用について当局側は、職員は試験採用が基本だが、選考採用の規定もあるとし、今回は担当部局からの進言を受けて、採用したことを説明している。