座喜味市長不信任案を否決/市議会9月定例会
一部野党議員が退席/6月議会続き「賛成少数」
宮古島市議会(山里雅彦議長)9月定例会は22日、最終本会議が開かれた。野党の一部から座喜味一幸市長に対する不信任決議案が提出されたが、野党の自民会派6人が退席したことから、賛成少数で否決された。同決議案は6月定例会でも否決されており、野党の足並みの乱れを再び露呈した形となった。10月の市議会議員選挙を控え、現職市議での最後の議会いわゆる「サヨナラ議会」だったが、賛否渦巻くまま閉会となった。
不信任決議案では前回同様、市のし尿処理施設整備事業の計画変更に加え、会計年度任用職員の選考採用、「官製談合の疑義も発覚した」として新里匠氏が提出。野党の平良和彦、砂川辰夫、高吉幸光の3人が賛同した。
不信任案の議決には議員数の3分の2以上が出席し、その4分の3以上の同意が必要でこの日は24人が出席した。
成立には18人の同意が必要だったが、採決直前に自民会派の6人(我如古三雄氏、平良敏夫氏、上地廣敏氏、下地勇徳氏、粟国恒広氏、狩俣勝紀氏)が退席した。
退席で出席議員は18人(与党5人含む)となり同意には14人が必要だったが、「賛成」の挙手は12人となり、賛成少数で否決となった。
質疑、討論で反対姿勢の与党側は「この三つの提案理由とも市長の不信任案には値しない」と主張。
さらに、「官製談合の疑義の発覚」の部分については「裏付けもない情報での『あるらしい』だけで『談合している』と決めつけるのは納得できない」などと指摘した。
これに対し、提案者の新里氏は与党の「これだけで決めつけるのか?」との指摘については「まさにその通りだが」としながらも「議会中で、多くの談合の話を明快に言うと影響を受ける可能性があるので疑義でとどめておきたい」と述べ、具体的な談合内容などの不正行為については明らかにしなかった。