「授業の改善課題」/市教委 学テ結果を分析
指導要領改定に準じ
市教育委員会(大城裕子教育長)は、全国の小学6年生と中学3年生が受けた2021年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果概要を24日の定例会に報告した。テストは国語と算数・数学の2科目で、市内の小中学生の平均正答率は両科目とも県平均を下回った。目標としている全国平均の5以内にも届かなかった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で授業時数の確保が難しく、また新学習指導要領への改定期で、授業改善が対応しきれなかったとの見方がある。大城教育長は「真摯(しんし)に受け止め、授業改善に取り組んでいかなければならない」と話した。
今年度の全国学力テストは新型コロナの影響を受け、調査日を1カ月遅らせて5月27日に実施。20年度は中止となったため2年ぶりの実施だった。
市内小学生の国語の平均正答率は60%で県平均を5ポイント、全国平均を4・7ポイント下回った。算数は61%で県平均を8ポイント、全国平均を9・2ポイント下回った。
中学生の国語の平均正答率は59%で県平均を1ポイント、全国平均を5・6ポイント下回った。数学は49%で県平均を3ポイント、全国平均を8・2ポイント下回った。
学校教育課の砂川栄作指導主事が調査結果の概要を報告した。砂川指導主事は「小学校は14年度から19年度まで、国語・算数とも全国平均正答率5以内の全国水準を維持してきた。21年度は国語は5以内にとどまったが、算数は9・2ポイント差に広がった。2科目とも落ち込んだ」、「中学校は緩やかに右肩上がりで推移し、19年度は2科目とも全国との差がマイナス4・8ポイントだったが21年度は差が広がり、特に数学はマイナス8・2ポイントと広がった」と報告。学習指導要領も改定期で出題傾向が変化したこと、設問数が減り、1問当たりの配点の割合が大きくなったことで「出来不出来」で大きな差になるとも推察した。
結果を踏まえ大城教育長は授業改善のための現場支援、ICT活用の支援、幼児教育と小学校の連携などに取り組むとした。