酒類の提供を再開/緊急事態宣言解除
4カ月ぶり、店内活気
新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が1日解除された。酒類の提供が時間制限で認められたことから、市内飲食店などでは約4カ月ぶりに活気が戻った。居酒屋の店頭には、酒の銘柄が書かれたのぼりや赤ちょうちんがつるされ、営業再開をアピール。店内では沖縄民謡などのBGMが流れる中、ビールや食事を楽しむ地元客や観光客の姿が見られた。店長や従業員らは、一様に安どの表情を見せながらも「まだ安心できる状態ではない」と感染対策の徹底を強調した。
観光客らに人気の老舗居酒屋の女性従業員は「休業中は畑仕事や家事、親の介護などで過ごした。営業再開はうれしいが、まだまだ安心はできない。感染対策を万全にして接客していきたい」と語った。
海産物レストランの男性店長は、緊急事態宣言中は厨房など店内の掃除に明け暮れたという。「これまでは食事とノンアルコールビールのみだった。きょう(1日)から酒類が提供できる。客足がコロナ前に戻ることを期待しているが、そうなるのは収束してからではないか」と話した。
10人部屋を半分の人数にし、透明アクリル板を挟み、距離を保っての飲食を呼び掛けているという居酒屋の男性店主は「不安だらけだが、止まってもいられない」と営業再開に意欲を示した。
久し振りに居酒屋を訪れたという60代の男性は「居酒屋で飲む生ビールは、家で飲む缶ビールとは全然違う」と笑顔。知り合いが居酒屋を経営しているという会社員の男性(60)は「店のシャッターが下りているのが気掛かりだった。電話で再開を確認すると、元気な声が返ってきたのでほっとした」と話した。
市は、会食については感染症対策認証店を利用し、4人以下で2時間以内、1次会で終了するよう呼び掛けている。
県は独自規制として10月1~31日の期間、営業時間短縮等を要請している。認証を受けた飲食店の営業は午後9時まで(認証店以外は午後8時)、酒類の提供は認証店が午後8時まで(同午後7時)。