アオウミガメを放流/狩俣小児童、園児
「元気でね」と見送り
宮古島近海で捕獲されたアオウミガメ8匹の放流が5日、平良狩俣の前の浜で行われた。生態調査を実施し、標識を付けたウミガメを海に帰した。放流には狩俣小学校の児童や園児が参加し、「元気でね」「バイバーイ」などと声を掛けながらウミガメを見送った。
8匹のウミガメは、地元漁師が行う追い込み漁の網に入った個体。ウミガメ研究家の小林清重さん=愛知県在住=が生態調査を行い、標識を付けた。8匹のうち最も大きな個体は甲羅の全長が約50㌢だった。
小林さんは約20年前から宮古を訪れ、生態調査を実施している。子供たちに放流体験や講話を行い、海の生き物や環境について考える機会を作っている。
この日は午前中に、学校でウミガメの生態について講話した後、午後に放流した。小林さんは「一緒に放流できて良かった。海の生き物に興味を持って、大切にしてもらいたい。みんなで海をきれいにしようね」と呼び掛けた。
ウミガメが砂浜に放たれると、一斉に海を目指した。児童たちは甲羅に触ったりしながら「頑張れー」「もう少しだよ」と声援を送っていた。
砂辺悠翔君(2年)は「ウミガメに触ったのは初めて。なでることができて、うれしかった。泳ぐと速いことに驚いた」と話した。