「健康寿命」に力点/取り組みの評価を報告
メタボ該当・予備軍増加/市増進計画推進会議
2021年度市健康増進計画推進会議が6日、市役所で行われ、健康増進計画(健康みやこじま21)の目標達成に向けた年度評価(8月時点)や、各関係機関の健康増進計画の取り組み状況などが示された。意見交換では、以前は県内最悪だった市の平均寿命が改善する一方で、平均寿命だけでなく「健康寿命」を重視した取り組みを関係機関が一体となって進めていくことの重要性なども確認した。
同計画は、平均寿命最下位脱出プロジェクトとしても位置付けて進められており、10年段階では男性が県内最下位、女性も下から2番目だった平均寿命が、直近値である15年には男性が県内35位、女性が36位と改善している。
一方で、年度評価では脳血管疾患が増えているほか、メタボ該当者と予備軍が増加している状況なども報告された。
地区医師会の竹井太会長は「以前、この島は日本で一番不健康な島だった。その源流は肥満にあり、それが改善すれば基礎疾患は減る。新型コロナウイルス対策でも基礎疾患を減らすことは重要。平均寿命よりも健康寿命に注目して、こうした場で話し合っていくことも大切」と訴えた。
さらに、年度評価の「がん」の項目では、直近値の20年度における検診受診率が大幅に減少していることも示され、その要因について、市は新型コロナも大きく影響しているとの考えを示す。
こうした状況について、竹井会長は「検診受診率が下がるということは早期に発見できたがんが発見できていないことにもなる。今後、3~4年後に進行してしまってから見つかるケースも増えると思う。コロナの影響はこうした部分にも出ている」と話した。
また、健常者だけでなく視覚、聴覚、精神などの障がい者の健康面についても常に意識を持って、こうした場で話し合う必要性も示された。
そのほかにも、各関係機関からは、昨年からこれまでの約2年間は新型コロナの影響で、各種イベントや取り組みが開催できずに思うような活動ができなかったことなどが報告された。