薬物関連で7件13人検挙/未成年者も2人
9月末現在、低年齢化を懸念/宮古島署
宮古島警察署(田場義浩署長)はこのほど、管内の薬物関係の検挙数をまとめた。それによると2021年9月末現在で、覚せい剤や大麻で7件13人が検挙されている。前年同期比では2件9人増となっている。検挙された13人のうち、2人は有職少年(未成年者)となっており、薬物の低年齢化が強く懸念される。同署では薬物事案について引き続き取り締まりを強化していく方針だ。
内訳を見ると覚せい剤では3件5人、大麻では4件8人となっている。20年は覚せい剤での検挙はなかったが、今年はすでに3件検挙されているほか、大麻についても件数は前年同期比で1件減少しているが、検挙された人数は4人から8人に倍増した。この中には未成年者もいた。
同署によると情報を元に内偵捜査を進めての検挙や職務質問で発覚した事例もあるという。20年6月には市内の民家(ベランダ)で大麻を所持、栽培していたとして30代の農業手伝いの男が逮捕されたが、この時も内偵捜査を進めての逮捕だった。
同署には昨年4月から暴力団や半グレ(準暴力団)などを取り締まるための組織犯罪課が設置されている。同署管内での薬物事案が広がりつつある現状を踏まえて、同署では「(薬物は)暴力団の資金源となることが予想される。また、薬物使用の低年齢化が懸念されるため引き続き徹底して取り締まりを行っていく」と強調した。
ちなみに、2021年度県麻薬・覚せい剤・大麻乱用防止運動が10月1日から11月30日まで展開されている。同運動は麻薬や覚せい剤、大麻などの薬物乱用による危害を広く県民に周知するとともに、一人一人の認識を高めることにより、薬物乱用の根絶を図ることが目的。
運動期間中は広報機関などによる啓発宣伝や、学校などにおける薬物乱用防止教室の開催、相談制度の周知などを図っていく。
薬物などの情報提供は宮古島警察署(電話72・0110)まで。