来年大会開催せず/トライアスロン宮古島大会
コロナ影響で3年連続/15日の総会で正式決定
第37回全日本トライアスロン宮古島大会の第1回専門委員会が8日、市役所で開かれ、来年4月に予定していた大会を開催しないことを決めた。15日に開かれる実行委員会総会で正式決定する。新型コロナウイルス感染の影響で開催できないのは2020年、21年に続き3年連続。専門委員会では「開催すべき」との意見は出ず、全会一致で開催見送りを決めた。
8月に開かれた競技委員会では、大会を来年4月24日とし、競技の距離や時間を短縮。開・閉会式取り止め、出場は国内選手のみなどとする開催案をまとめていた。
この日の専門委員会では事務局が5月から6月にかけて実施した中学生、高校生、保護者のアンケート結果や宮古病院との意見交換の議事録が公開された。
例年、大会ではエイドステーションや庶務、マッサージなど中高生のボランティア800人から1000人が参加して大会を支えている。中高生への開催した方が良いかとの問いに、「不可」と答えたのが60%で「可能」の38%を大きく上回った。
宮古病院との意見交換では新型コロナの現状について「感染症の専門家から1月ごろに第6波、5月以降に第7波が来るといわれている」「あと2年コロナ感染は続くといわれている」の説明があり、開催に向けては「例年通りの規模は厳しい」「選手はワクチン接種済者、PCR検査陰性者」「競技終了は午後3時」「感染対策はオリンピック並みに」など厳しい意見があった。
専門委員会で医療救護部から「長くトライアスロンをやっているが、何を第一義とすべきか、原点に返るべきだ。命を懸けてするものではないし、宮古島のどういう位置付けでやるのか根本的なところに立ち返るべき。島にはスポーツをしない人たちもいる中で、島中に対する余波も考えなければならない。トライアスロンという意味づけを考える時が来ている」、多くの中高生ボランティアが参加する食糧部からは「実際に自分の子供をボランティアに出せるのか」と厳しい意見があった。
開催に前向きな意見は出なかった。実行委員長の伊川秀樹副市長が「開催せず延期ということでまとめて良いか」と諮り、全員が了承した。
委員会終了後、宮古地区医師会の竹井太会長は「良識ある判断」と話した。